2015年8月22日(土)に島田市金谷公民館(みんくる)を会場に医療学習会が開催され、当院の服部隆一事業管理者と呼吸器内科の山口悠医員が講演を行いました。
第1部では山口医員から肺炎についての講演が行われました。初めに肺炎の分類について解説から入りました。
肺炎には幾つかの種類がありますが、今回は「市中肺炎(細菌性肺炎)」について講義を行うとの説明がありました。この市中肺炎ですが、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染とは違い、肺が細菌に感染し炎症を起こす病気とのこと。肺炎は、風邪やインフルエンザと症状は概ね似ていますが、原因物質が異なるため、治療方法がまったく違うとのことです。更に市中肺炎の原因となる細菌にも幾つかの種類があり、その内の3割が肺炎球菌とのことでした。
また、日本の人口10万人当たりの死亡率についての解説がありました。平成22年までは、1位悪性新生物、2位心疾患、3位脳血管疾患でしたが、現在では、肺炎が3位に上昇しているとのこと。そして、その肺炎での死亡者の9割以上が、65歳以上の高齢者であるとのことです。 そのため、65歳以上の高齢者は、「是非、肺炎球菌ワクチン接種を行って欲しい。」と呼びかけていました。
※肺炎球菌ワクチン接種には、市から助成があります。島田市の場合は、年度によって対象者の条件が違いますので、島田市のホームページ等でご確認ください。
最後に、本日のまとめがありました。最初から最後まで流れるように、とても判りやすい講義でした。会場からも2、3質問があり、予定時間を超過するなど、とても好評でした。
第2部では服部事業管理者から当院の現状についての講演が行われました。赴任時から現在までの経営状況の変化、新病院建設基本計画の作業状況について紹介がありました。
また、2025年に向けた地域包括ケアシステムの取り組みとして、24時間の訪問看護ステーションの設置に向けて市と協力している旨の解説がありました。
今回の学習会には、40名を超える多くの方が参加され、皆さん熱心に講演を聴いていました。
文責:経営企画課