2016年6月18日(土)に初倉公民館(くらら)を会場に医療学習会が開催され、当院の循環器内科の露木義章医長と救急外来の増田晶大主任看護師が講演を行いました。
第1部では露木医師から心臓病についての講演が行われました。心臓病(心疾患)は、日本人の死因の第2位となっています。また、ガンの種類によっては心不全の方が死亡率が高く、一番重篤な患者さんの1年死亡率が50~60%とも言われているとのこと。このように、とても怖い疾患ですが、「正しい知識を持って、早めに対処すれば、決して怖い病気ではないですよ。」と丁寧な口調で語りかけました。
講演では、心疾患の主な疾患である「心不全」「狭心症・心筋梗塞」「不整脈」「弁膜症」について、一つ一つ分かり易い説明がありました。特に狭心症(心臓に栄養を送っている血管が詰まってしまう病気)の治療については、カテーテル治療を行うことによって、血管の詰まりを回復することが可能となります。所要時間は、1時間程度で、4日程度で、退院できますが、心筋梗塞(心臓に栄養を送っている血管が完全に詰まってしまう病気)になると命に関わる状態となってしまう上、治療できても心臓へのダメージが残ってしまうと、露木医師は語りました。このため、狭心症の段階で治療を行うことが望ましいとして、早期発見・早期治療の重要性を訴え掛けました。そして、動悸・息切れなどの症状が出たときには、早めにかかりつけ医を受診して欲しいとして講演を締めました。
第2部では救急外来の増田晶大看護師(DMAT隊員)から救急センターの現状について講演が行われました。講演では、初めに4月21日から26日まで熊本地震の被災地に医療救護班として派遣されたことについての簡単な報告がありました。災害現場では、色々な職種の方が仕事をしますが、それぞれの職種の方がなるべく最大限に力を発揮できるように連携することが大切だと痛感したとのことでした。
そして、救急センターの現状については、当院の救急センターにおける患者数の動向、当直医師や看護師の状況など実例を交えながら講演しました。この中で、直近の6月1日~15日で自己都合を思われる救急搬送が、12%程度あったとして、不要不急な救急受診は抑制して欲しい旨をお願いしました。
今回の学習会には、90名を超える多くの方が参加され、とても大盛況な講演でした。
文責:経営企画課