2017年7月8日(土)に大津農村環境改善センターを会場に医療学習会が開催され、当院の鈴木大輔 総合診療科医師と服部隆一 病院事業管理者が講演を行いました。はじめに主催者の「地域医療を支援する会」の神代代表から「地域医療を支援する会」の発足時の状況や会の目的について話をされて講義に移りました。
3部構成の第1部では当院の鈴木大輔総合診療科医師から「認知症について」の講演を行いました。鈴木医師は全国的にまだまだ少ない認知症サポート医で、週1回当院物忘れ外来で診察を行っています。
認知症にはどういった種類があり、どういった症状が出るのか、また、どういった治療があるのかなどを説明しました。認知症が発症してからの基本的な治療は、「進行を遅らせる」こととなるので、患者さんやご家族の負担軽減、そして患者さんの幸福を目的に治療をしていくことになると話しました。方法は薬物療法もありますが、非薬物療法が効果的で、コミニケーションや運動、役割を与えることなどがあがりました。
講義が終わり、受講者からは予防法についての質問が出ました。認知症自体まだ解明されていないことが多いが、データから生活習慣病を持っている方は認知症になりやすい。非薬物療法で紹介したこと(運動等)が、生活習慣病予防と共に認知症予防に繋がると話し、第1部は終了しました。
第2部では服部隆一病院事業管理者から「市民病院の現状について」講演をしました。当院の診療科の状況や経営状況についての説明、様々な統計データを紹介しました。統計のうち、静岡県が全国と比較して人口当たりの医師数及び病床数が少ないデータがあると話して、当院も例外なく医療人材の確保に苦慮している現状を説明しました。近所で医大に進学している学生には是非当院医師になっていただくよう依頼しました。当院は現在3名地元出身医師がいますが、今回講義を行った鈴木医師はそのうちの1人です。
最後に、実施設計を行っている新病院建設に関するビデオを視聴し、新病院についての説明を行いました。大津地区は今後行う建設工事において、車両の通行など特に迷惑をかけますが、ご理解をいただきたい旨依頼しました。
第3部として島田市地域医療基本条例について市健康づくり課榎係長から説明があり、学習会は閉会しました。
文責:経営企画