心臓や血管の病気を診療します。
島田市立総合医療センターは日本循環器学会の認定施設であり、循環器専門医8名を含む常勤スタッフ10名が最新の循環器医療を提供するとともに、地域密着型の診療をしています。
循環器内科の疾患は急性心筋梗塞や急性心不全などのように突然発症し、なおかつ生命に関わることが多く、早期の診断と治療が必要です。当科では24時間緊急対応には万全を期しており、いつでも治療や入院の受け入れができる体制をとっています。
特に、患者さんの負担にならないような非侵襲的検査(心臓核医学、エコー、冠動脈CT、MRIなど)を充実させ、侵襲的検査・治療(心臓カテーテル検査やステント治療など)とのバランスの取れた診療を行っています。
また、心血管疾患の危険因子となりうる高血圧、脂質異常症などの管理も重要と考えており、最適な薬物療法を行っています。
当科では志太榛原地域からの患者さんを広く受け入れており、この地域での循環器診療において重要な役割を果たして参りました。そして今後も地域の医療機関、開業医の先生方との密接な連携により、地域に根ざした医療活動の充実を図るべく努力して参ります。
代表的な疾患は以下の通りです。
1.急性心筋梗塞、狭心症
心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養をおくる動脈(冠動脈)が細くなったり、詰まったりする病気です。当科では志太榛原地域で最も早く昭和54年より冠動脈造影を含む心臓カテーテル検査を開始し、夜間休日でも対応可能な緊急検査、治療体制を整えてきました。Door-to-device time (当院到着からカテーテル治療による血流再開)は平均60分以内を達成しており、救命率の向上に努めています。薬剤溶出性ステントの導入によって、慢性期の再狭窄率が劇的に低下しています。さらに高度石灰化病変に対する治療として、ロータブレーターやダイアモンドバックなどのデバイスを積極的に用いることで、より最適なカテーテル治療を行っています。また、心臓核医学検査(心筋シンチ)、エコー、CTやMRIなどを用いて確実な診断を行います。
2.心不全
拡張型心筋症、肥大型心筋症、急性心筋炎・心膜炎などの心筋・心膜疾患、弁膜症、心筋梗塞などに伴って生じる病気です。はじめは息切れ、動悸、むくみなどが生じ、重症化すれば呼吸困難となります。高齢化に伴い心不全による入院が著しく増加しています。心不全の予後改善と再入院を減らすことを目標に、多職種で心臓リハビリチームも結成して積極的に心不全治療に取り組んでいます。
3.動脈疾患
大動脈がこぶ状に拡張する大動脈瘤、突然血管が裂ける急性大動脈解離、手足の末梢血管が細くなったり詰まったりする閉塞性動脈硬化症などがあります。閉塞性動脈硬化症に対しても、ステントグラフト、薬剤溶出性ステントやバルーンなどを用いた血管内治療を行い良好な治療成績を上げております。
4.弁膜症
心臓は、左心室・左心房・右心室・右心房の4つの部屋に分かれており、それぞれの間に血液が流れるときに開き、流れ終わったら閉じて血液が逆流しないように機能する弁があります。弁が加齢・感染症・外傷・先天的(生まれつき)などの問題によって開きが悪くなり血液の流れが悪くなる状態(狭窄症)や、正常に閉じなくなることで逆流を起こしてしまう状態(閉鎖不全症)になることがあります。弁が正常に機能しなくなることで、心臓のポンプ機能に支障をきたした状態を心臓弁膜症と言います。最近まで心臓弁膜症の治療は、外科手術による弁置換術や弁形成術しかありませんでしたが、カテーテルを用いた心臓弁膜症の治療が大きく進歩しています。これらの治療選択に関して当科ではエコー、CTやカテーテル検査を組み合わせて最適な治療法を提案いたします。
5.静脈血栓塞栓症
下肢静脈内に血液の塊(血栓)ができる深部静脈血栓症や、血栓が静脈の流れに乗って肺の動脈を詰めてしまう肺血栓塞栓症があります。当科では、エコーやCT検査で血栓の検出を行い、治療を行っています。
6.不整脈
通常は1分間に50~100回の脈拍が40以下の徐脈になったり、120以上の頻脈になったりする状態。また、脈のリズムが不規則になる期外収縮や心房細動も不整脈の1種です。当科では、徐脈性不整脈にはペースメーカー治療を、心房細動など適応のある頻脈性不整脈に対しては高周波カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)治療を行っています。
7.禁煙外来
たばこをやめたい人のために設けられた専門外来のことをいいます。カウンセリングや生活指導といった禁煙サポートや、禁煙補助薬(ニコチンパッチなど)を使用したニコチン置換療法による禁煙治療を行っています。
8.睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome; SAS)は、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気です。この病気の方では、高血圧、心不全や脳卒中などの発生が増加します。さらに昼間の眠気は様々な事故につながります。この病気を正確に診断するためのポリソムノグラフィー(PSG)検査と、必要に応じて経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)などの治療を行っています。
医師紹介
職名 | 氏名 | 医師免 取得年 |
学会専門医資格等 | 備考 |
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事業管理者 | 青山 武 | S56 | 日本内科学会認定内科医 日本内科学会研修指導医 日本循環器学会認定循環器専門医 rt-PA適正使用講習会受講済 |
京都大学臨床教授 |
主任部長 | 金森 範夫 | H13 | 日本内科学会総合内科専門医・認定医 日本内科学会研修指導医 日本循環器学会認定循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医 rt-PA適正使用講習会受講済 浅大腿動脈ステントグラフト実施医 |
福井大学医学部臨床教授 |
部長 | 小夫家 和宏 | H5 | 日本内科学会総合内科専門医・認定内科医 日本循環器学会認定循環器専門医 |
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医長 | 蔦野 陽一 | H17 | 日本内科学会総合内科専門医・認定医 日本循環器学会認定循環器専門医 rt-PA適正使用講習会受講済 日本心血管インターベンション治療学会専門医 |
血液内科兼務 |
医長 | 西山 直希 | H23 | 日本内科学会認定内科医 日本循環器学会認定循環器専門医 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医 |
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医員 | 北橋 力 | H29 | 日本専門医機構認定内科専門医 日本循環器学会認定循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
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医員 | 中村 富美子 | H29 | 日本専門医機構認定内科専門医 日本循環器学会認定循環器専門医 |
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医員 | 山本 裕人 | H31 | ||
医員 | 宗野 匠吾 | R4 | 内科専門医研修プログラム | |
非常勤 | 石田 仁志 | H14 | 日本内科学会認定内科医 日本循環器学会認定循環器専門医 |
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非常勤 | 上村 健太 | R3 |
医師診療表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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1診 | 青山 | 蔦野 | 小夫家 | 石田 | 金森 |
2診 |
北橋 |
青山 | 西山 | 午後 蔦野 |
中村 |
3診 | 第2・第4午前 金森 |
小夫家 | ー | 第2・第4午後 上村 |
午後 山本 |
専門外来 13:30~15:00 (ペースメーカー) |
石田 | - | - | - | - |
※初診予約が必要です。詳しくは、循環器内科に問い合わせください。 |
(1)初診予約は取れません。
(2)初診時症状により診察前に検査させていただくことがあります。
(3)緊急性の患者さんを優先に診察させていただく場合があります。
(4)ペースメーカー外来は、月曜日は循環器内科外来(三診)で、13:30から15:00に行います。
統計
集計期間:1月1日~12月31日
検査件数
治療件数
文責:循環器内科