病院指標について
当院は、厚生労働省の「DPC導入の影響評価に係る調査(DPC調査)」に参加しています。
以下に公表する病院指標は、当院のDPC調査のデータを基に作成されたものです。
「DPC(Diagnosis Procedure Combination)」は、急性期医療に係る診断群分類という意味で、傷病名・手術や処置などで分類し、14桁のコードで示します。
そのコードごとに包括点数が設定されており、これに基づいて診療報酬の請求を行っております。
公表する指標の対象患者などについては、以下のとおりです。
- 令和6年度病院指標は、令和6年6月1日~令和7年5月31日の間に当院を退院した患者が対象となります。
- 厚生労働省のDPC調査の対象外となる患者は本指標の集計対象外となります。
- 入院後24時間以内に死亡した患者、または生後1週間以内に死亡した新生児は、本指標の集計対象外となります。
- 臓器移植の患者は本指標の集計対象外となります。
- 公表する項目や集計の条件など(作成要領)は、厚生労働省が定めています。
- 作成要領に従い、対象患者が10例未満の場合、患者数や平均在院日数等の数値を「-」と表示しています。
病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞の患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
医療の質指標
- リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
- 血液培養2セット実施率
- 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
- 転倒・転落発生率
- 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
- 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
- d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
- 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
- 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 164 | 136 | 124 | 166 | 322 | 784 | 1300 | 2641 | 2292 | 804 |
退院患者を年齢階級別に分けた指標です。
・患者数の合計は8,733人(前年度:8,310人)で、昨年度から423人増加しています。
・20歳未満の患者は300人(前年度:326人)で26人減少し、全体に占める割合は3.44%(前年度:3.92%)で、昨年度より0.49ポイント減となりました。
・70歳以上の患者は5,737人(前年度:5,459人)で278人増加しており、全体に占める割合は65.693%(前年度:65.692%)で、0.001ポイント増となりました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
DPC(診断群分類)対象の患者で選択したDPCについて、診療科ごとに集計し、患者数の多い上位5つを示しています。
患者数が10未満の場合、患者数・平均在院日数(自院)・転院率・平均年齢を「-」と表示しています。
上位5位までの患者数が全て10件未満の診療科については、作成要領により掲載されません。
(上記の理由により、産婦人科、救急科の指標が非公表となっております。)
各DPCごとの平均在院日数(全国)の値は、厚生労働省が公表した「DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数(令和6年度)」によります。
当院では内科ローテーション制による入院診療を行っており、肺炎や脳梗塞、尿路感染症等の一部症例について、内科系の診療科が担当しております。
そのため、以下に示す各診療科の指標にそれらの診断群分類が掲載される場合があります。
消化器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし 副傷病なし | 97 | 8.27 | 8.88 | 1.03 | 73.90 | |
060020xx04xxxx | 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等 | 62 | 9.29 | 7.45 | 0.00 | 75.77 | |
060102xx99xxxx | 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし | 60 | 9.37 | 7.60 | 0.00 | 70.18 | |
06007xxx97x0xx | 膵臓、脾臓の腫瘍 その他手術あり 処置2なし | 44 | 12.84 | 11.52 | 2.27 | 72.91 | |
0400802499x0xx | 肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし | 43 | 22.86 | 16.40 | 18.60 | 86.05 |
消化器内科では食道、胃、腸、肝臓、胆のう、膵臓など、食物の消化に関わる臓器の疾患を治療します。
投薬や注射による治療のほか、内視鏡を用いた検査や治療を行います。 開腹手術および腹腔鏡手術が必要な場合には外科と連携して治療にあたっています。
<DPCについて>
1…胆管炎や総胆管結石で、結石除去やステント留置を行ったもの
2…早期胃がんで内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等の手術を行ったもの
3…小腸や大腸の憩室性疾患(憩室炎、憩室出血など)による入院で、止血術等の手術を要しなかったもの
4…膵臓がんで内視鏡的胆道ステント留置術や抗悪性腫瘍剤注入用カテーテル留置術等の手術を行い、かつ化学療法を入院中に行っていないもの
5…75歳以上の肺炎での入院
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050130xx9900x0 | 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院以外 | 120 | 18.58 | 17.33 | 5.83 | 85.20 | |
050070xx03x0xx | 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術等 処置2なし | 88 | 6.75 | 4.47 | 0.00 | 68.80 | |
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈ステント留置術等 処置1なし 処置2なし | 77 | 5.25 | 4.18 | 0.00 | 71.88 | |
0400802499x0xx | 肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし | 54 | 19.41 | 16.40 | 9.26 | 88.19 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし | 53 | 24.15 | 20.78 | 15.09 | 88.02 |
循環器内科では、主に心臓や血管の疾患を診療しています。また、心血管疾患の危険因子となりうる、高血圧や脂質異常症などの管理も行います。
心臓エコーやCT・MRIといった画像診断からカテーテル治療、ペースメーカー植込など、疾患に合わせた診療を行い、24時間患者受入が可能な体制をとっています。
<DPCについて>
1…心不全による、他の医療機関からの転院以外の入院で、手術や特定の処置行為等を行わないもの
2…発作性や持続性の心房細動で経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)を行ったもの
3…狭心症や陳旧性心筋梗塞で、経皮的冠動脈ステント留置術などの手術を行ったもの
4…75歳以上の肺炎での入院
5…誤嚥性肺炎による入院
小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080270xxxx1xxx | 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査 | 26 | 1.00 | 2.10 | 0.00 | 6.54 | |
0400801199x0xx | 肺炎等 15歳未満または市中肺炎等 1歳以上15歳未満 手術なし 処置2なし | 19 | 5.42 | 5.61 | 0.00 | 4.58 | |
040070xxxxx0xx | インフルエンザ、ウイルス性肺炎 処置2なし | 10 | 4.60 | 6.98 | 0.00 | 4.30 | |
040100xxxxx00x | 喘息 処置2なし 副傷病なし | 10 | 4.80 | 6.38 | 0.00 | 4.90 | |
150040xxxxx0xx | 熱性けいれん 処置2なし | - | - | 3.51 | - | - |
小児科では、生まれたばかりの赤ちゃんから15歳ぐらいまでのお子さんに関する病気全般の診療をしています。対象年齢が幅広く、各年齢・発達段階に応じて診療します。
肺炎や川崎病など入院での治療が必要な疾患はもちろん、神経発達症やてんかんなどの神経疾患、アレルギー疾患、その他慢性疾患の外来診療も積極的に行っています。
また非常勤医師による腎疾患、循環器疾患、内分泌疾患の専門外来も行っています。
<DPCについて>
1…食物アレルギーで、アレルギー負荷検査を行ったもの
2…1歳以上15歳未満小児の肺炎(ウイルス性肺炎や間質性肺炎を除く)による入院
3…インフルエンザ感染症、またはRSウイルス等のウイルス性肺炎による入院
4…気管支喘息発作や小児喘息性気管支炎による入院
5…熱性けいれんによる入院
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア 15歳以上 鼠径ヘルニア手術等 | 160 | 4.36 | 4.54 | 0.00 | 69.32 | |
060210xx99000x | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし | 66 | 17.44 | 9.08 | 1.52 | 68.36 | |
090010xx010xxx | 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術等 処置1なし | 52 | 10.56 | 9.77 | 0.00 | 65.87 | |
060335xx0200xx | 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし | 51 | 9.65 | 7.05 | 0.00 | 65.47 | |
060035xx0100xx | 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 結腸切除術等 処置1なし 処置2なし | 48 | 19.75 | 14.81 | 4.17 | 74.67 |
外科では食道から肛門に至るまでの消化器疾患全般に対する外科的治療やヘルニア手術を行っており、交通外傷等の多発外傷・救急疾患にも対応します。 消化器のがんの治療では、消化器内科や放射線科とも連携し、化学療法や放射線療法、免疫療法などを組み合わせた集学的治療も行っています。 乳腺外科では、乳がんに対する手術(乳房温存手術や乳房切除術)や、化学療法・放射線療法を行っています。
<DPCについて>
1…鼡径ヘルニア(15歳以上の患者)で、ヘルニア手術を行ったもの (腹腔鏡手術…136例/開腹手術…24例)
2…腸閉塞(イレウス)で手術を行わずに保存的治療を行ったもの
3…乳がんで乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術等を行ったもの
4…胆のう炎や胆のう腺筋腫症で、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行ったもの
5…結腸がんで結腸悪性腫瘍切除術を行ったもの (腹腔鏡手術…42例/開腹手術…6例)
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160800xx02xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 | 206 | 41.01 | 25.29 | 12.14 | 85.10 | |
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 | 33 | 37.52 | 21.38 | 0.00 | 77.30 | |
07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 | 30 | 29.13 | 18.76 | 3.33 | 70.83 | |
160850xx01xxxx | 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術等 | 20 | 25.35 | 17.84 | 0.00 | 59.00 | |
160620xx01xxxx | 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む) 骨移植術等 | 19 | 15.32 | 12.71 | 0.00 | 60.05 |
整形外科では、四肢の骨折などの外傷、膝関節や股関節などの関節疾患、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの疾患を扱っています。
多くの症例で手術治療を行いますが、患者さんや疾患の状態によっては、保存的治療とする場合もあります。
大腿骨や骨盤の骨折、変形性膝関節症や股関節症などでは、急性期治療の後に回復期リハビリ病棟での集中的なリハビリも行っています。
<DPCについて>
1…大腿骨頚部や転子部の骨折で、観血的整復術や人工骨頭挿入術を行ったもの
2…変形性膝関節症で、人工膝関節置換術を行ったもの
3…変形性股関節症や大腿骨頭壊死で、人工股関節置換術を行ったもの
4…足関節部や踵骨(かかと)の骨折で観血的整復術や経皮的鋼線刺入固定術等の手術を行ったもの
5…前十字靭帯断裂で関節鏡下靭帯断裂形成手術、または半月板損傷で関節鏡下半月板縫合術を行ったもの
形成外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術等 処置1なし | 13 | 4.08 | 3.77 | 0.00 | 57.69 | |
080007xx97xxxx | 皮膚の良性新生物 その他手術あり | - | - | 5.54 | - | - | |
100100xx97x0xx | 糖尿病足病変 手術あり 処置2なし | - | - | 24.47 | - | - | |
020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 手術あり 処置2なし | - | - | 2.74 | - | - | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) 手術あり 処置1なし | - | - | 4.65 | - | - |
形成外科では、皮膚の腫瘍に対する手術や外傷や乳がん等の再建術、眼瞼(がんけん)下垂の手術等、体の表面に近い部分の外科的治療を主に行っています。
口唇裂や口蓋裂、合指症や多指症等の先天異常に対する手術にも対応しています。
<DPCについて>
1…皮膚や皮下の良性腫瘍(粉瘤や脂肪腫、軟部腫瘍など)で、腫瘍摘出術をおこなったもの
2…四肢や躯幹、耳介の脂肪腫で、軟部腫瘍摘出術をおこなったもの
3…足の糖尿病性潰瘍(壊疽)で、切断術等をおこなったもの
4…眼瞼下垂症で眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)を行ったもの
5…骨や軟部の良性腫瘍で切除術を行ったもの
脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060xx99x40x | 脳梗塞 手術なし エダラボン 副傷病なし | 80 | 24.81 | 16.89 | 27.50 | 75.03 | |
010060xx99x20x | 脳梗塞 手術なし 脳血管疾患等リハ等 副傷病なし | 75 | 25.37 | 16.94 | 16.00 | 76.93 | |
010050xx02x00x | 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 処置2なし 副傷病なし | 52 | 12.69 | 11.90 | 3.85 | 81.38 | |
160100xx97x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし | 52 | 12.06 | 9.83 | 11.54 | 76.73 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 処置2なし 副傷病なし | 49 | 9.06 | 7.99 | 8.16 | 67.71 |
脳神経外科では、脳腫瘍や頭部外傷、脳血管疾患で外科的治療が必要な患者さんを主に診療しています。緊急を要する開頭手術やカテーテル治療にも対応できるよう、体制を整えております。
当院は回復期リハビリ病棟を併設しておりますので、急性期治療後の質の高いリハビリテーションも提供しております。
<DPCについて>
1…脳梗塞でエダラボン注射を行ったもの
2…脳梗塞でリハビリテーションを行ったもの
3…急性または慢性の硬膜下血腫(外傷性以外)で穿頭血腫洗浄術を行ったもの
4…外傷性硬膜下血腫や外傷性くも膜下出血、脳挫傷等で特定の手術以外の手術や輸血を行ったもの
5…外傷性硬膜下血腫や外傷性くも膜下出血、脳挫傷等で手術をせず、保存的治療を行ったもの
皮膚科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080010xxxx0xxx | 膿皮症 処置1なし | 15 | 14.07 | 12.98 | 0.00 | 77.47 | |
080020xxxxxxxx | 帯状疱疹 | 10 | 7.80 | 9.33 | 10.00 | 66.40 | |
080006xx01x0xx | 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし | - | - | 6.92 | - | - | |
180010x0xxx0xx | 敗血症 1歳以上 処置2なし | - | - | 20.06 | - | - | |
080110xxxxx0xx | 水疱症 処置2なし | - | - | 28.94 | - | - |
皮膚科では、アレルギー疾患や膠原病(こうげんびょう)をはじめとする免疫疾患、細菌やウイルスの感染症、皮膚腫瘍、代謝性皮膚疾患などの疾患の治療、患者さんへの指導を行っております。
また日本皮膚科学会より承認されており、重症の乾癬に対して生物学的製剤を使用した治療も行っております。
<DPCについて>
1…蜂巣炎(蜂窩織炎)で、ペニシリン製剤等の薬剤による治療を行ったもの
2…帯状疱疹で、抗ウイルス剤等の薬剤による治療を行ったもの
3…基底細胞がん・有棘細胞がん・ボーエン病など、皮膚の悪性腫瘍切除術を行ったもの
4…敗血症による入院
5…類天疱瘡による入院
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 その他のもの等 | 121 | 2.09 | 2.45 | 0.00 | 72.15 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用等 処置2なし | 102 | 4.86 | 6.81 | 0.00 | 76.43 | |
11012xxx02xx0x | 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 副傷病なし | 93 | 4.18 | 5.16 | 0.00 | 63.60 | |
110200xx02xxxx | 前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの等 | 68 | 6.66 | 7.77 | 0.00 | 73.71 | |
110080xx01xxxx | 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 | 41 | 12.76 | 11.11 | 0.00 | 71.93 |
泌尿器科では、尿路(腎臓・尿管・膀胱・前立腺・尿道)のがん・結石・感染症、及び排尿障害(前立腺肥大、尿失禁、頻尿)などの疾患について検査・治療を行っております。
疾患により、腹腔鏡や内視鏡、レーザーや体外衝撃波など、侵襲性の低い(身体にやさしい)治療法を実施しております。
また、前立腺がん、腎がん、膀胱がんにおいては、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を利用するロボット支援手術も行っています。
<DPCについて>
1…前立腺がんに対する前立腺生検目的の入院
2…膀胱がんで経尿道的悪性腫瘍手術(TURBT)を行ったもの
3…尿管結石症や腎結石症でレーザーを用いた経尿道的結石除去術(TUL)を行ったもの
4…前立腺肥大症で経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を行ったもの
5…前立腺がんでロボット(ダヴィンチ)支援による前立腺全摘術(RARP)を行ったもの▲
眼科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020110xx97xxx0 | 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 | 540 | 1.93 | 2.49 | 0.00 | 75.25 | |
020220xx97xxx0 | 緑内障 その他手術あり 片眼 | 66 | 2.35 | 4.52 | 0.00 | 72.71 | |
020160xx97xxx0 | 網膜剥離 手術あり 片眼 | 35 | 5.74 | 7.53 | 0.00 | 59.29 | |
020200xx9710xx | 黄斑、後極変性 手術あり 水晶体再建術等 処置2なし | 20 | 4.45 | 5.47 | 0.00 | 67.65 | |
020240xx97xxx0 | 硝子体疾患 手術あり 片眼 | 20 | 3.85 | 4.83 | 0.00 | 75.70 |
眼科では、病状に応じて、白内障手術、硝子体手術、緑内障手術、外眼部手術(眼瞼手術、翼状片手術、他)、
涙道手術(涙管チューブ挿入、涙嚢鼻腔吻合術)などの手術をおこなっています。
加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、血管新生緑内障など適応が拡大し、今後ますますの増加が予想されます抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬の
硝子体注射につきましては、外来処置室にて毎日施行可能な体制を整えております。
<DPCについて>
1…白内障で水晶体再建術(眼内レンズ挿入あり)を行ったもの
2…緑内障で緑内障手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術または緑内障治療用インプラント挿入術)を行ったもの
3…網膜剥離で硝子体茎顕微鏡下離断術を行ったもの。裂孔原性網膜剥離が大多数を占めている。
4…黄斑円孔や網膜前膜で硝子体茎顕微鏡下離断術と水晶体再建術を同時に行ったもの
5…硝子体の出血や混濁、脱出で手術を行ったもの
耳鼻咽喉科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
100020xx010xxx | 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術等 処置1なし | 24 | 6.79 | 7.90 | 0.00 | 60.21 | |
030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎 | 15 | 5.07 | 5.84 | 0.00 | 64.87 | |
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | 14 | 5.50 | 7.35 | 0.00 | 19.79 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし | 14 | 4.50 | 5.63 | 0.00 | 40.21 | |
030428xxxxx0xx | 突発性難聴 処置2なし | 12 | 8.67 | 8.21 | 0.00 | 63.92 |
耳鼻いんこう科では、中耳炎や副鼻腔炎などの耳や鼻の疾患だけでなく、舌がんや咽頭・喉頭がん、甲状腺や耳下腺の腫瘍など、首から頭の間の様々な疾患の治療を行っております。
がん治療においては、手術を主体に、抗がん剤治療や放射線治療を組み合わせた治療も行っております。
<DPCについて>
1…甲状腺がんで切除術や全摘術、頚部郭清術を行ったもの
2…慢性副鼻腔炎(上顎洞炎や篩骨洞炎、汎副鼻腔炎など)で内視鏡下副鼻腔手術を行ったもの
3…慢性扁桃炎や扁桃肥大で扁桃摘出やアデノイド切除の手術を行ったもの
4…急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍等による入院
5…突発性難聴による入院
呼吸器内科・外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし等 | 113 | 3.93 | 3.03 | 0.88 | 72.61 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし | 79 | 28.13 | 20.78 | 26.58 | 85.67 | |
0400802499x0xx | 肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし | 70 | 18.83 | 16.40 | 5.71 | 84.60 | |
040110xxxx00xx | 間質性肺炎 処置1なし 処置2なし | 68 | 22.00 | 18.68 | 0.00 | 76.15 | |
040040xx02x0xx | 肺の悪性腫瘍 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 処置2なし等 | 44 | 11.00 | 9.82 | 0.00 | 71.75 |
呼吸器内科では、肺炎や肺気腫、気管支喘息といった内科的疾患のほか、肺がんの気管支鏡検査や化学療法も行っております。また、結核病床を有しておりますので、肺結核の患者さんも受け入れております。
一方、呼吸器外科では、肺がんの手術や化学療法の他、気胸の手術や肋骨骨折等の治療を行っております。一部の肺手術においては、胸腔鏡を用いて行うことで、患者さんの身体への負担の軽減に努めております。
<DPCについて>
1…肺がんの疑いで、診断のため肺・気管支の生検を行う検査入院
2…誤嚥性肺炎による入院
3…75歳以上の肺炎による入院
4…間質性肺炎による入院
5…肺がんによる入院で、胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術を行ったもの
血液内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
130030xx99xBxx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし ブレンツキシマブ ベドチン等 | 43 | 6.60 | 12.23 | 0.00 | 76.19 | |
130030xx99x4xx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし リツキシマブ | 28 | 4.43 | 8.65 | 0.00 | 66.82 | |
130060xx97x40x | 骨髄異形成症候群 手術あり ビダーザ 副傷病なし | 22 | 15.82 | 18.57 | 0.00 | 77.45 | |
130030xx99xCxx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし オビヌツズマブ | 18 | 4.94 | 10.60 | 0.00 | 80.89 | |
130030xx99x7xx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし ボルテゾミブ等 | 14 | 6.79 | 12.54 | 0.00 | 72.36 |
血液内科では、急性白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液悪性疾患をはじめとする血液疾患の診断並びに治療を行っております。病棟にはクリーン・ルーム(無菌治療室)を備えており、志太榛原2次医療圏内で唯一の血液疾患入院受入施設として、診療体制の維持に努めています。
<DPCについて>
1…悪性リンパ腫で、ブレンツキシマブ ベドチン(商品名:アドセトリス)やポラツズマブ ベドチン(商品名:ポライビー)による化学療法を行ったもの
2…悪性リンパ腫で、リツキシマブ(先発品名:リツキサン)による化学療法を行ったもの
3…骨髄異形成症候群で、化学療法と輸血を行ったもの
4…悪性リンパ腫で、オビヌツズマブ(商品名:カザイバ)による化学療法を行ったもの
5…悪性リンパ腫で、ベンダムスチン塩酸塩(商品名:ベンダムスチン)やボルテゾミブ(商品名:ベルケイド)、イブルチニブ(商品名:イブルビカ)、チラブルチニブ塩酸塩(ベレキシブル)による化学療法を行ったもの
糖尿病・内分泌内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10007xxxxxx0xx | 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2なし | 25 | 10.80 | 10.46 | 0.00 | 58.04 | |
10007xxxxxx1xx | 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) インスリン製剤(注射薬に限る) | 24 | 19.00 | 13.77 | 0.00 | 61.13 | |
0400802499x0xx | 肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし | 20 | 26.15 | 16.40 | 25.00 | 87.10 | |
100040xxxxx00x | 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 処置2なし 副傷病なし | 12 | 20.25 | 13.07 | 0.00 | 62.92 | |
100180xx99000x | 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし | 11 | 3.36 | 5.35 | 0.00 | 54.27 |
糖尿病・内分泌内科では、糖尿病とその合併症、甲状腺疾患や間脳下垂体副腎病変などの疾患の診断・治療・指導を行っております。
糖尿病の食事療法では、集団もしくは個別の栄養指導を行って教育効果を検討したり、食堂に集まって会食しながら栄養の説明・指導を受けたりと、教育に重点をおいた診療体制をとっています。甲状腺疾患ではホルモン関連検査やエコー、シンチや生検等を行い、診断をしております。
<DPCについて>
1…2型糖尿病の教育入院
2…2型糖尿病で、入院中にインスリン注射を行ったもの
3…75歳以上の肺炎による入院
4…糖尿病性のケトアシドーシス・ケトーシスや低血糖性昏睡による入院
5…原発性アルドステロン症や副腎腫瘍での検査入院
腎臓内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110280xx02x00x | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの等 処置2なし 副傷病なし | 34 | 4.29 | 7.38 | 0.00 | 68.09 | |
110280xx9900xx | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし | 32 | 6.56 | 11.35 | 3.13 | 60.53 | |
0400802499x0xx | 肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし | 25 | 20.48 | 16.40 | 16.00 | 88.16 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし | 15 | 19.60 | 20.78 | 13.33 | 87.53 | |
100393xx99xxxx | その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし | 15 | 12.20 | 9.83 | 6.67 | 76.73 |
腎臓内科の対象疾患は、腎臓移植を除くすべての腎臓疾患です。腎生検による疾患の診断と治療、ネフローゼ症候群やANCA(抗好中球細胞質抗体)関連腎炎に対するステロイドや免疫抑制剤の投与、血液透析や腹膜透析の導入や維持管理を行っております。
その他、活動性のIgA腎症への扁摘パルス療法や、多発性のう胞腎へのトルバプタン治療なども行います。
<DPCについて>
1…慢性腎不全で、内シャント設置術や血管移植術等の手術を行ったもの
2…慢性腎不全による入院
3…75歳以上の肺炎による入院
4…誤嚥性肺炎による入院
5…脱水による入院
脳卒中科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060xx99x20x | 脳梗塞 手術なし 脳血管疾患等リハ等 副傷病なし | 24 | 17.92 | 16.94 | 25.00 | 76.46 | |
010060xx99x40x | 脳梗塞 手術なし エダラボン 副傷病なし | 13 | 21.15 | 16.89 | 23.08 | 66.46 | |
010040x099000x | 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10未満 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし | - | - | 18.68 | - | - | |
010060xx99x21x | 脳梗塞 手術なし 脳血管疾患等リハ等 肺炎等 | - | - | 30.25 | - | - | |
010040x199x0xx | 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10以上 手術なし 処置2なし | - | - | 22.21 | - | - |
脳卒中科では、主に脳梗塞や脳出血、くも膜下出血等の治療を行っております。手術以外の治療が中心ですが、 手術が必要な場合は脳神経外科にて行います。当院は回復期リハビリ病棟を併設しておりますので、急性期治療後の質の高いリハビリテーションも提供しております。
<DPCについて>
1…脳梗塞で脳血管疾患リハビリを行ったもの
2…脳梗塞でエダラボン(ラジカット点滴)を使用したもの
3…脳出血(外傷性以外で入院時JCSが10未満)で手術をせず、保存的治療を行ったもの
4…脳梗塞で脳血管疾患リハビリを行ったもので肺炎等が併存していたもの
5…脳出血(外傷性以外で入院時JCSが10以上)で手術をせず、保存的治療を行ったもの
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 56 | - | - | 19 | 67 | 1 | 8 | |
大腸癌 | 50 | 27 | 28 | 25 | - | 63 | 1 | 8 |
乳癌 | 36 | 26 | - | - | - | 20 | 1 | 8 |
肺癌 | 66 | 15 | 24 | 33 | 17 | 185 | 1 | 8 |
肝癌 | - | - | 13 | - | - | 32 | 1 | 8 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院に入院し、がんの診療を受けた5大がんのステージ別患者数です。
初めての治療(初発)の場合のがんの進行度(ステージ:StageⅠ~Ⅳまたは不明)別の患者数、また再発で入院治療を受けた患者数を集計したものです。
病期分類基準は、UICC TNM分類(第8版)で分類しています。
胃がん…ステージⅠとステージⅣ、及び再発例が多く、ステージⅡやⅢは少数である。
大腸がん…ステージⅠ~Ⅳのいずれにも一定数の患者がいる。
乳がん…ステージⅡまで、および再発患者が大多数を占めており、進行したステージⅢ以上は少数である。
肺がん…初発患者ではステージⅠやⅣの患者が多い。生検後の病理診断結果が出る前で、ステージ不明の患者がおり、また再発患者も非常に多い。
肝がん…再発患者が多い。初発患者ではステージⅢが多くなっているが、ステージⅠ、Ⅱ、Ⅳもそれぞれ少数であるが患者が存在する。
※初発のステージが不明の患者は、入院中に病理診断結果が出ておらず、ステージが未確定だった患者です。
◆UICC TNM分類
UICC(国際対がん連合)によるがんの分類方法。原発がんの大きさ、広がり、深さ(T)、原発がんの所属リンパ節転移の有無と範囲(N)、他の臓器への遠隔転移の有無(M)による病期分類(ステージ判定)を行うものです。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 19 | 7.68 | 47.42 |
中等症 | 170 | 17.95 | 81.23 |
重症 | 77 | 26.66 | 86.65 |
超重症 | 22 | 25.59 | 87.95 |
不明 | - | - | - |
日常生活をしている中で発症した肺炎(市中肺炎)の重症度を集計したものです。中等症と重症が特に多くなっています。重症度が上がるほど、患者の平均年齢も高く、在院日数も長くなる傾向にあります。
※この指標は20歳以上の市中肺炎の患者を対象としており、20歳未満の患者や市中肺炎以外(誤嚥性肺炎、間質性肺炎、ウイルス性肺炎)の患者は含まれません。
※市中肺炎の重症度は「A-DROPスコア」で判定します。
◆A-DROPスコア
A(Age):男性70歳以上、女性75歳以上
D(Dehydration):BUN 21mg/dl以上 または 脱水あり
R(Respiration):SpO2 90%以下(PaO2 60torr以下)
O(Orientation):肺炎による意識障害あり
P(Pressure):収縮期血圧 90mmHg以下
<A-DROPスコア該当数による重症度判定基準>
0個:軽症 (外来治療)
1~2個:中等症 (外来治療または入院治療)
3個:重症 (入院治療)
4~5個:超重症 (ICUや重症個室へ入院)
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | 275 | 35.66 | 77.36 | 23.47 |
その他 | 36 | 35.83 | 74.81 | 2.89 |
脳梗塞の患者について、発症から入院までの日数を基準にして集計したものです。
脳梗塞の患者311人のうち88%にあたる275人が、発症から3日以内に入院しています。 「その他」は、発症4日目以降の入院もしくは無症候性の脳梗塞を示しています。 約23%の患者が当院での治療後に転院しており、転院先は、回復期リハビリテーション病棟や療養病棟を有する他の医療機関です。
当院の回復期リハビリテーション病棟に入棟(転棟)した患者は、転院患者には含まれません。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
消化器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 103 | 3.43 | 9.33 | 3.88 | 77.20 | |
K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) | 52 | 1.40 | 7.63 | 0.00 | 76.33 | |
K721-4 | 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 | 50 | 1.34 | 7.32 | 0.00 | 72.44 | |
K635 | 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 | 50 | 2.64 | 2.92 | 0.00 | 77.12 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 41 | 0.32 | 9.61 | 2.44 | 73.68 |
消化器内科で行う手術は、ほとんどが内視鏡を用いて行うものです。
『K688 内視鏡的胆道ステント留置術』は昨年度よりさらに31件増えました。
『K654 内視鏡的消化管止血術』は、入院当日に緊急的に行うことが多いため、平均術前日数が0に近い数値になっています。
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5951 | 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) | 78 | 3.08 | 2.36 | 0.00 | 69.51 | |
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) | 62 | 3.11 | 4.44 | 1.61 | 74.35 | |
K5491 | 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) | 41 | 0.02 | 10.83 | 2.44 | 69.27 | |
K5492 | 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) | 35 | 0.43 | 11.83 | 8.57 | 75.54 | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) | 22 | 3.59 | 10.64 | 0.00 | 78.68 |
経皮的カテーテル心筋焼灼術(いわゆるアブレーション手術)は昨年度より17件減少しました。
急性心筋梗塞や不安定狭心症に対する経皮的冠動脈ステント留置術は、緊急手術(来院してすぐに行うこと)が多いため、平均術前日数が0に近い数値となっています。
『K5972 ペースメーカー移植術』は、ペースメーカーを初めて移植する際に算定します。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 138 | 1.14 | 1.94 | 0.00 | 67.16 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 90 | 1.44 | 6.06 | 0.00 | 63.74 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 43 | 0.98 | 3.95 | 0.00 | 32.42 | |
K719-3 | 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 43 | 4.16 | 14.42 | 2.33 | 74.56 | |
K6113 | 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) | 31 | 3.13 | 6.42 | 0.00 | 72.77 |
外科の手術は、患者さんの身体の負担軽減にもつながる腹腔鏡を用いた低侵襲手術が多くなっています。
腹腔鏡を用いる手術は、胆のう摘出術やヘルニア手術、大腸の悪性腫瘍切除術や虫垂切除術が多いです。
抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置は、化学療法用のポートを造設する手術で、他の診療科の患者でも、主治医からの依頼で実施する場合があります。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術(大腿) 等 | 168 | 1.63 | 37.18 | 9.52 | 83.27 | |
K0821 | 人工関節置換術(膝) 等 | 65 | 1.80 | 32.34 | 1.54 | 74.11 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(股) 等 | 48 | 2.08 | 40.81 | 16.67 | 85.10 | |
K0731 | 関節内骨折観血的手術(肘) 等 | 23 | 0.96 | 18.35 | 13.04 | 69.87 | |
K0463 | 骨折観血的手術(膝蓋骨) 等 | 20 | 1.85 | 13.70 | 0.00 | 62.10 |
整形外科の手術は、四肢の骨折に対する観血的手術(骨接合術)や人工関節や人工骨頭の挿入術が多く、平均年齢も80歳を超えるものが多いです。
「骨折観血的手術(大腿)等」は、大腿骨頚部や転子部等の骨折、あるいは上腕骨の骨折に対して観血的な整復を行う手術です。
「人工関節置換術(股)等」は、変形性股関節症や変形性膝関節症、大腿骨頭壊死に対して、人工関節を挿入する手術です。
脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 等 | 78 | 2.29 | 10.03 | 7.69 | 80.49 | |
K1643 | 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(脳内のもの) | 36 | 1.61 | 94.86 | 44.44 | 70.22 | |
K178-4 | 経皮的脳血栓回収術 | 28 | 0.89 | 57.54 | 53.57 | 79.43 | |
K1692 | 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) | 22 | 8.86 | 44.18 | 4.55 | 67.73 | |
K609-2 | 経皮的頸動脈ステント留置術 | 20 | 6.55 | 11.75 | 5.00 | 81.10 |
脳神経外科の手術は、開頭して行うものと、血管造影をしながらカテーテルにより治療を行うものが主な手術となります。
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術は、慢性硬膜下血腫の患者に対して、頭蓋内を穿孔・洗浄してドレナージを行う手術です。
脳梗塞に対する経皮的脳血栓回収術は、救急搬送された患者に緊急で行う事が多いので、平均術前日数が0に近い数値となっています。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) | 103 | 0.98 | 3.48 | 0.00 | 76.56 | |
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) | 99 | 1.31 | 2.59 | 0.00 | 64.38 | |
K841-21 | 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの) | 65 | 1.18 | 4.72 | 0.00 | 74.05 | |
K843-4 | 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) | 41 | 2.17 | 9.59 | 0.00 | 71.93 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 21 | 0.95 | 4.90 | 0.00 | 71.81 |
泌尿器科の手術は、腎臓や膀胱、前立腺の悪性腫瘍に対する手術、腎・尿路尿管の結石除去手術が多いです。
「K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの)」は手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いて行うものであり、実施件数は増加傾向にあります。
眼科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2821ロ | 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) | 542 | 0.01 | 0.92 | 0.00 | 75.26 | |
K2801 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) | 63 | 0.03 | 4.08 | 0.00 | 63.94 | |
K2686 | 緑内障手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術) | 33 | 0.00 | 0.91 | 0.00 | 73.48 | |
K2802 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) | 24 | 0.04 | 3.50 | 0.00 | 66.25 | |
K204 | 涙嚢鼻腔吻合術 | 19 | 0.95 | 3.63 | 0.00 | 72.63 |
眼科の手術は、白内障や緑内障、硝子体疾患の手術が多いです。
予定入院の場合、そのほとんどが入院当日に手術を行っているため、平均術前日数は0に近い数値になっています。
白内障の入院手術は原則1泊2日で行いますが、場合によって1日(日帰り)入院や2泊3日入院での実施も承っております。
耳鼻咽喉科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K3772 | 口蓋扁桃手術(摘出) | 15 | 0.00 | 5.07 | 0.00 | 14.33 | |
K4631 | 甲状腺悪性腫瘍手術(切除)(頸部外側区域郭清を伴わないもの) | 11 | 0.45 | 5.55 | 0.00 | 63.36 | |
K340-5 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) | 11 | 0.18 | 4.09 | 0.00 | 65.27 | |
K4611 | 甲状腺部分切除術,甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) | 11 | 0.18 | 5.18 | 0.00 | 62.27 | |
K4571 | 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) | - | - | - | - | - |
耳鼻いんこう科の手術は、扁桃炎や副鼻腔炎の手術、耳下腺や甲状腺がんや声帯ポリープの切除手術が多いです。
口蓋扁桃手術は慢性扁桃炎や扁桃肥大で扁桃を摘出する手術で、患者は小児から30歳代が多いので、平均年齢も低くなります。
呼吸器外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K514-23 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) | 31 | 2.71 | 6.90 | 0.00 | 72.74 | |
K6154 | 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) | 18 | 2.06 | 7.44 | 0.00 | 72.89 | |
K5131 | 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)) | 15 | 7.93 | 6.53 | 0.00 | 40.73 | |
K514-21 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) | - | - | - | - | - | |
K514-22 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) | - | - | - | - | - |
呼吸器外科では肺がんや気胸などの手術を行っています。
これらの手術では、胸腔鏡を用いた低侵襲手術を行うことが多いです。
血管塞栓術は、喀血等の場合に肺動脈を透視しながら止血を行うものです。
腎臓内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6121イ | 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) | 33 | 3.70 | 7.42 | 6.06 | 65.39 | |
K6147 | 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 等 | 12 | 1.17 | 4.25 | 0.00 | 72.50 | |
K635-3 | 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 | 10 | 4.60 | 12.50 | 0.00 | 60.80 | |
K6105 | 動脈形成術、吻合術(その他の動脈) | - | - | - | - | - | |
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) | - | - | - | - | - |
腎臓内科の手術は、人工透析や腹膜灌流に関わるものが多いです。
末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)は、人工透析のための内シャントを造設する手術です。
血管移植術、バイパス移植術は傷んだ血管を人工血管に置き換える手術です。
連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術は、腹膜灌流のためのカテーテルを植え込む手術です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 54 | 0.62 |
異なる | 80 | 0.92 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - |
播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症、真菌感染症、手術・処置等の合併症の診断群分類を選択した患者の数と発生率を示したものです。
【130100:播種性血管内凝固症候群】
ごく少数ですが、入院契機と同一、異なる患者ともに存在します。
【180010:敗血症】
どちらも多く存在していますが、入院契機の傷病が別にあり、入院後に敗血症となる患者の方が多くなっています。
【180035:その他の真菌症】は、今回は存在しません。
【180040:手術・処置等の合併症】 合併症の内容を掲載します。
【「180040:手術・処置等の合併症」を選択した患者の具体的な合併症の内容】
・造影剤投与後の副反応・・・1人
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが 「中」以上の手術を施行した 退院患者数(分母) |
分母のうち、肺血栓塞栓症の 予防対策が実施された患者数(分子) |
リスクレベルが「中」以上の手術を 施行した患者の肺血栓塞栓症の 予防対策の実施率 |
---|---|---|
1110 | 1026 | 92.43% |
肺血栓塞栓症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者のうち、以下の(1)、(2)のいずれかに該当する患者の割合を示しています。
(1)肺血栓塞栓症予防管理を実施した
(2)抗凝固療法を実施した
対象となる手術は以下のリンクからPDFファイルにてご覧いただけます。
なお、「区分1」の手術は15歳以上の患者を対象とし、「区分2」の手術は40歳以上の患者を対象とします。
リスクレベル「中」以上の手術一覧
血液培養2セット実施率
血液培養オーダー日数(分母) | 血液培養オーダーが1日に 2件以上ある日数(分子) |
血液培養2セット実施率 |
---|---|---|
3831 | 3154 | 82.33% |
血液の細菌培養同定検査を実施した患者のうち、同一日に2セット以上実施した割合を示しています。
血液培養検査を2セット以上実施することで病原菌の特定がしやすくなり、効果的な抗菌薬を選択することができます。これにより効率的な治療ができ、結果的に耐性菌の発生の抑制にもつながります。
また、培養された病原菌がコンタミネーション(血液採取時に皮膚の常在菌が混入すること)によるかの判断も可能になります。
※令和6年度には、世界的な血液培養ボトルの供給不足が発生しており、当院では7月10日から9月30日においては原則1セットでの運用を行っておりました。
ご留意ください。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母) |
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日 までの間に細菌培養同定検査が 実施された患者数(分子) |
広域スペクトル抗菌薬使用時の 細菌培養実施率 |
---|---|---|
783 | 701 | 89.53% |
広域スペクトル抗菌薬を使用した患者のうち、細菌培養検査を実施した患者の割合を示しています。
抗菌薬は、耐性化を防ぐために可能な限り狭域スペクトラムの薬剤を選択し、広域スペクトラムの薬剤の使用は限定した症例のみに実施する必要があります。
広域スペクトル抗菌薬は、以下に該当する抗菌薬となります。
・ピペラシリン
・カルバペネム系
テビペネムピボキシル、メロペネム水和物、ビアペネム、ドリペネム、イミペネム・シラスタチンナトリウム、パニペネム・ベタミプロン、タゾバクタム
・第4世代セフェム系
セフタジジム水和物、セフピロム硫酸塩、セフェピム塩酸塩水和物、セフォゾプラン塩酸塩
転倒・転落発生率
退院患者の在院日数の総和 もしくは入院患者延べ数(分母) |
退院患者に発生した転倒・転落件数 (分子) |
転倒・転落発生率 |
---|---|---|
121627 | 243 | 2.00‰ |
入院の患者が入院していた日数のうち、転倒やベッドからの転落が発生した割合を示しています。
入院中の患者の転倒やベッドからの転落は少なくありません。原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。
転倒・転落によって患者さんに傷害が発生した損傷発生率と、患者さんへの傷害に至らなかった転倒・転落事例の発生率との両者を指標とすることに意味があります。転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して発生件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。
こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒・転落発生リスクを低減していく取り組みが、転倒による傷害予防につながります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
退院患者の在院日数の総和 もしくは入院患者延べ数(分母) |
退院患者に発生したインシデント 影響度分類レベル3b以上の 転倒・転落の発生件数(分子) |
転倒転落によるインシデント影響度 分類レベル3b以上の発生率 |
---|---|---|
121627 | 94 | 0.77‰ |
入院の患者が入院していた日数のうち、インシデント影響度分類レベル 3b以上の転倒・転落が発生した割合を示しています。
レベル3bとは、転倒・転落により患者さんへ手術や大きな処置を必要とするレベルの治療の必要性が生じた事例のことをいいます。
レベル4とは、転倒・転落により、生命に影響を及ぼす後遺症が残った、および後遺症の残る可能性が生じた事例のことをいいます。
レベル5とは、転倒・転落による損傷の結果、患者が死亡した事例のことをいいます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
全身麻酔手術で、 予防的抗菌薬投与が実施された 手術件数(分母) |
分母のうち、手術開始前 1時間以内に予防的抗菌薬が 投与開始された手術件数(分子) |
手術開始前1時間以内の 予防的抗菌薬投与率 |
---|---|---|
1626 | 1399 | 86.04% |
全身麻酔での手術のうち、手術前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始した割合を示しています。
現在、細菌感染を起こしていないが、手術後の感染をできるだけ防ぐために、抗生物質をあらかじめ投与することを予防的抗菌薬投与といいます。
開胸、開腹を伴う手術等は、手術開始直前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
退院患者の在院日数の総和もしくは 除外条件に該当する患者を除いた 入院患者延べ数(分母) |
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上 の褥瘡)の発生患者数(分子) |
d2(真皮までの損傷)以上の 褥瘡発生率 |
---|---|---|
117556 | 36 | 0.03% |
退院患者が入院していた日数のうち、d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡が発生した割合を示しています。
褥瘡は患者の QOL の低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。
目の前の患者が褥瘡発生する確率を見ているものであり、日々のケアの質に関わってきます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
65歳以上の退院患者数 (分母) |
分母のうち、入院後48時間以内に 栄養アセスメントが実施された 患者数(分子) |
65歳以上の患者の入院早期の 栄養アセスメント実施割合 |
---|---|---|
6288 | 3724 | 59.22% |
65歳以上の退院患者のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された割合を示しています。
早期に低栄養リスクを評価し適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。
身体的拘束の実施率
退院患者の在院日数の総和 (分母) |
分母のうち、身体的拘束日数の総和 (分子) |
身体的拘束の実施率 |
---|---|---|
121627 | 7457 | 6.13% |
退院患者が入院していた日数のうち、身体的拘束を行った日数の割合を示しています。
身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害を生ぜしめる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならないものです。施設や医療機関などで、患者を、「治療の妨げになる行動がある」、あるいは「事故の危険性がある」という理由で、安易にひもや抑制帯、ミトンなどの道具を使用して、患者をベッドや車椅子に縛ったりする身体拘束は慎むべきものです。
更新履歴
- 令和7年9月26日
- 令和6年度病院指標を掲載します。
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文責:医事課