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糖尿病がある人の災害への備え

ちょうしんき第83号(2025年10月発行)

ちょうしんき第83号 (PDF 1.16MB)

2・3ページ目に「糖尿病がある人の災害への備え」を掲載しています。
糖尿病がある人に知っておいてほしい基本的なことを載せていますので、まずはこちらをご覧ください。
ホームページでは、ちょうしんきの内容にプラスしてさらに詳しく災害への備えを紹介します。

JADEC(日本糖尿病協会)のご案内

⭐インスリン治療が必須の糖尿病がある方は、災害に備えてJADECへの登録をお勧めします。
 いざという時のお守りの役目を果たすものです。LINEでの登録となります。
災害に備えてJADECへの登録をお願いします.jpg

以下のJADEC(日本糖尿病協会)ホームページも参考にしてください。

飲み薬・インスリン注射

※JADEC「災害時ハンドブックー災害を無事に乗り切るためにー」より一部抜粋

⭐糖尿病経口薬を服用している方の場合
・食事がとれないときは、服用をお休みしてください
・食事をとれるときは、食事の量に応じて用量を加減してください

⭐インスリン治療を行っている方の場合
1型糖尿病患者さんは決してインスリン注射を中止しないでください。

 ○基礎インスリンしかないとき
  1型糖尿病の人=1日に打つインスリンの総量の50%
  2型糖尿病の人=1日に打つインスリンの総量の30%

 ○追加インスリン(速効型・超速効型)しかないとき
  1型糖尿病の人=4~6時間ごとに1日に打つインスリンの総量の1/6
  2型糖尿病の人=食事のたびに4~6単位

あくまでも一般的な「目安・ルール」です。
災害が起こって普段通りの生活ができないときの高血糖・低血糖を防ぐ薬の飲み方やインスリンの打ち方について、平時から主治医や薬剤師に相談しておき、「自分のためのルール」を知っておきましょう。

⭐経口薬・注射薬のマイルール⭐(記入例)

使用中の製剤名 食事がとれないとき 食事がとれるとき
○○○○ △mg 服用中止

必ず食事の直前に服用
普段より食事量が少ないときは1/2~1/3に減らして服用

食事の塩分量・カロリー

 災害直後は、いつ食べられるかわからない状況だったり、食べられる量が一定でなかったりします。食事量が十分でない期間は、時間をかけてよく噛みながら食べることにより、満腹感が得られやすくなるでしょう。
 食べ物が安定して供給され始めると、おにぎりやパン類、カップ麺などの主に炭水化物を含む食品(主食)が多くなりがちです。主食だけでなく、なるべく「主菜」や「副菜」になりそうな食品の組み合わせを考え、できる範囲で工夫をしてみましょう。
 ゆっくり時間をかけて食べる、ある場合には肉や魚などの蛋白質、または野菜(野菜ジュース含む)から食べることで、急激な血糖上昇を抑えることにつながります。蛋白源は支援食料のみでは不足しやすいので、缶詰やレトルト食品などを備蓄しておくことをおすすめします。下の表にはよくある支援食料について、それぞれのエネルギー量・塩分・栄養管理のためのポイントを掲載しました。
 “配給された食品を残せない”、食品供給の不安から“食べ過ぎとわかっていても残さず食べてしまう”場合があります。そのような心理から、被災地では血糖コントロールが急激に悪化していたという報告があります。難しいことですが、明らかに過剰とわかる場合には残して次に回す、周りとシェアするなどして調整できるとよいでしょう。
 普段からご自身にとって適切なエネルギー量を把握し、買い物の際には栄養成分表示を注意して見ていると、支援食料の組み合わせ方や食べる量の調整に役立ちます。日頃から習慣化しておくとよいですね。
 断水やトイレの心配などから水分摂取量が不十分になると、便秘や脱水症状を招き、血糖コントロールが難しくなることがありますので、適切な摂取を心がけましょう。

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病気の日(シックデイ)の対応

 病気の日=「糖尿病がある人に何らかの症状があり食事が食べられない、インスリンや内服をどうしたらよいか悩む時」
 病気の日の対応を日頃から主治医と相談しておきましょう。集団生活のため、感染症にかかりやすくなります。普段よりも病気の日の予防と早期対応が必要です。

そのほかの注意点

 けがをしたら傷は放置せず、手当をしましょう。災害時は足場の悪いところを長時間歩いて避難する場合も考えられます。避難することに精一杯の状況です。避難所などに着いたら、外傷がないかの確認をしてみてください。冬場や津波などの水害では凍傷などの可能性もあります。

 

文責:糖尿病療養指導士

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